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介護が政治に望むこと(4)「効率化なくて経済発展なし」―在宅協・市川明壽専務理事(医療介護CBニュース)

 利益追求を目指す企業の価値観を軸とした規制改革を政治主導で実現する―。日本在宅介護協会(在宅協)の市川明壽専務理事は、それを切望しているという。市場原理による徹底した効率化を業界全体で推進しなければ、高コスト構造から脱却できず、経済発展につながらないと考えているからだ。

―今、政治に望むことは何ですか。
 民主党を中心とする政権に対しては、昨年11月に「介護事業への政策提言」を提出しました。これは、介護事業を積極的に効率化することにより、経済効果と共に財政削減効果と雇用の創出効果をもたらすとする内容です。
 介護保険サービスの供給事業者は、市町村や社会福祉法人などの非営利法人と株式会社などの営利法人に区分されます。非営利法人は、適正な分配による業務執行に重きが置かれ、経済効率を高めて付加価値の創出を目指す営利法人とは根本的に異なる存在です。しかし、この違いが明確に認識されることなく、介護サービスの効率化や無駄の削減が議論されてきました。従って、今後の介護サービス供給事業のあり方について、政府は分配政策の枠を超え、成長を目指す総合政策へ大きくかじを切るべきだと考えます。
 非営利法人と営利法人の違いを明確にせずに、非営利法人を前提として介護サービスを提供する体制の下では、全体として高コスト構造という問題を解決することができません。これは法令や行政指導による事業の人員、設備、手続き、報酬など全体を詳細に規制する「措置適応型」とも言うべき基本構造であり、高コスト構造の主因となっています。措置適応型規制を事後規制と自主規制の考え方を基とする「契約適応型」の規制へ転換し、構造的な見直しを図らなければ、企業としての主体的な経営は機能せず、経済発展が期待できる効率化も推進できません。
 措置適応型規制の政策姿勢は、介護サービスの需要と供給と財政的な収支バランスだけに着目し、事業者経営の収支バランスを除外してきました。今や介護サービスの主力事業者である企業を無視した政策では、介護保険制度の持続性が担保されません。こうした企業を主力事業者に据える契約適応型規制へ構造改革することに対し、「介護の質」が低下すると危惧する声があります。こうした指摘は、企業がむやみに利益追求して利用者の不利益を生み出すとの考えが基にあるのでしょう。しかし、企業のリスクマネジメントは、グローバルな規模で推進されていて、経営の最重要課題に位置付けられています。
 これら改革は行政主導では困難だと思われますので、政治主導による推進が欠かせません。政治主導を標榜する民主党を中心とする政権に対しては、こうした介護サービスにおける本質的な問題解決に向けた議論が行われることを強く希望します。

■全産業平均の給与へ引き上げを

―現行の介護保険制度については、まずどのようなことを要望しますか。
 何より介護報酬の見直しが欠かせません。昨年度の介護報酬改正で平均3%アップになったことは、過去2回のマイナスと比較すれば評価できます。しかし、重要な介護従事者の処遇改善については、何ら本質的な解決には至っていません。報酬の増減率は、各サービスにより差はありますが、おおよそ0.2%マイナスから0.7%プラスの範囲で、加算要件を加味しても主要居宅介護5サービス合計で1.7%程度のプラスです。これでは、仮に報酬改定増加額の7割を処遇改善に充てても、常勤者で月額4900円、非常勤者では時給27円のアップにしかなりません。
 介護従事者の給与は全産業平均年収と比較して80万円以上のマイナスという状況ですから、せめてその差額の60%程度はアップできないと、モチベーションを維持し、人材流失を抑制することはできません。民主党は昨年の衆院選の際に平均10%アップはやると明言していたのだから、その実現に向けて努力していただきたいと考えます。
 人員配置基準の緩和にも早急に対応してもらいたいです。訪問介護サービスについて言えば、サービス提供責任者の責務は現行のままとした上で、配置基準については1事業所で常勤者1人の配置とし、さらに増員は兼務の有無を問わずに配置員数や勤務形態を法人の自主規定とすることを望みます。
 そのほかにも、厚生労働省には多数の要望を提出していますが、何より介護報酬と人員配置基準の見直しは急務と言えます。

―要望に対し、民主党や厚労省からの反応はありましたか。
 民主党に関しては、これまで陳情の機会を持てませんでしたが、近く実現する見通しです。現段階では、長妻昭厚労相と面会する方向で調整中です。

■報酬改定を2年ごとに

―要望済みの案件のほか、政治に望むことはありますか。
 協会としての要望としてまとまったものではありませんが、介護報酬改定を現行の3年ごとから、診療報酬改定と同じ2年ごとに改めていただきたいと考えています。サービス利用者の増加と介護従事者の人手不足、さらには従業員の処遇改善の推進などにより、仮に介護報酬が若干のプラス改定となったとしても、3年目には経営が成り立たなくなるのが現状です。
 経営が安定しなければ、従業員の処遇改善につながらず、処遇が改善されなければ、人材の流失につながり、将来的な介護サービスの持続性が担保されないことになります。医療、介護、年金は三位一体の社会保障制度であるにもかかわらず、介護だけがかなり下のレベルを脱し得ない状況には、疑問を感じざるを得ません。

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